• 2024年12月22日 1:56 AM

環境エピジェネティクス 研究所

Laboratory of Environmental Epigenetics

第5回「ラグビー・ワールドカップ」

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 昨今のコロナ騒ぎですっかりスポーツ界がしぼんでしまった。そこで、昨年大いに盛り上がったラグビーワールドカップ(WRC)で日本が善戦し、日本中が大いに盛り上がったことを思い出してみたい。地元開催でいろいろと有利ではあったものの、日本は9回目の出場で、初めて決勝トーナメント(8強)に進出できた。日本のラグビーが強くなっているのは間違いない。しかし、これ以上の躍進は難しいことだろう。世界の壁はとても厚いのである。

私は60年にもわたるラグビー愛好家であり、テレビでさまざまな試合を観戦してきた。秩父宮や瑞穂などで観戦した試合も多い。その間にトライの得点は3点から4点、今では5点になり、ペナルティートライの7点にまで増えた。ラグビーでは、攻撃側に有利になるように毎年のようにルールが変更されている。

私はスコットランドとロシア戦を観戦したが、ロシアは零敗であった。スコットランドの得点の度に、民族衣装の男性がバグパイプを演奏し、ロシア勢は見る影もなかった。今回面白いことに、超大国のアメリカとロシアはいずれも予選で全敗であった。中国に至ってはラグビーが存在するとも思えない位だ。アイルランドは連合王国の一つのカントリー(国)だが、過去には内戦の最中にも統一チームで戦ったという。それは、ラグビー協会が、内戦前に創設されていたからであるからだという。イングランド、ウェールズ、スコットランドなども強かった。

WRCでは国籍条項は適用されず、日本代表の出身国は7か国にも上り、日本の国籍を持たない選手も出場していた。主将は前回と同様、ニュージーランド出身の、リーチ・マイケルで、しっかりとキャプテンシィーを発揮していた。これこそがラグビーの神髄であり、その結果ラグビーは世界中に普及してきたのだろう。国家という概念をもう一度考えされられた今回のWRCであった。

オリンピック(2021年?)を観戦する時、多くの人は驚くだろう。出場選手は7名で、ハーフタイムは7分しかない。15人制では、オリンピックの日程内で終了できないからだという。ならばオリンピック種目となることを辞退すればよいと思う。15人制と7人制のラグビーはほとんど別のスポーツであるのだ。
   ラガーらの腕のタトーや秋疾風   徹 (05/01/2020)